奥行のある風景

佇まいを考える  
 

こういった隙間が路地を豊かにする
『奥行のある風景』の考察
 
空間(ものについても同じ)の豊かさを生むものは「奥行き」であると考え、いかに「連続性」を創り出すかが私の仕事と考えています。壁の向こうに気配を感じさせたり、ガラス越しにどこまでも視線を通すようにしたり。
また、建築の全ての部位で更新の効くシステムを築く事を模索しています。

かつて学校で「この世は無常なり。形ある物はいつかは朽ちていく。だから、日本の文化は物質そのものよりもそこに宿る精神を大切にした。つまり、建築はいつまでも生き長らえるよう腐心するより、永遠なものなどないのだから・・・と、仮設性に傾倒していった。」と教わった。
しかし、日本建築のシステムはそんな「佗び」「寂び」で語るものでなく、日本の風土の中で最大限に合理的に考え出された「永遠性」を求めたものでした。西洋は簡単に朽ちる事のない材料を選択したし、日本は何度でも交換する事で「永遠」を獲得しようとした。

「仮設性」とは「永遠性」の裏返しの言葉だったのです。


  いちご村       New構想が出来ました ご覧ください

それは、東京都豊島区長崎にある小さなアパートから始まる

 

奥行のある風景
かつて、この地は「池袋モンパルナス」と呼ばれ若き芸術家が大勢住み、長崎アトリエ村を形成していた。
この集合住宅は、この地に残る歴史の継承と魅力ある共同体の姿の提案、そして路地空間に奥行きを創出することを試みています。

小さな村落の集合体として長崎という地域は形作られていた。
鎮守様は、長崎神社。明治年間、都市計画において中心都市と考えられていたのは中央部の15区で、ここ長崎は田園都市的ビジョンを持つ地域として考えられていた。しかし、この辺りもスプロールの波に飲み込まれ変化しすぎたのではないか。ここに「いちご村(長崎荘計画)」を置き軌道修正を呼びかけたい。

コルビュジェのユニテ・ダビタシオンの様に都市のエネルギーに満ち溢れたものではなく、ラ・トゥレット修道院の様に慎ましく生きる風景そのものの空間として佇んでほしい。

     保留 [講演『奥行き(透明性)』の話  2023年6月1日]

             Lecture About transparency 20230601.mp4



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